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2006年09月05日

サザエボンと著作権
サザエさん (1) 天才バカボン (1)

 先日『サザエさん』を見ていたら、ふと「昔、“サザエボン”っていうキャラがいたな~」と思い出した。

 知らない人にとっては、なんだそりゃというこの代物。呼んで字のごとく、人気キャラクターのサザエさんとバカボンのパパを合成したものだ。

 リンク先の画像を見てもらえばわかるが、まあ、なんと表現したものか……(苦笑)。

 このサザエボンを私が最初に知ったのは、十年ほど前にTBSの朝の番組で取り扱っていたのを見たからだった。Wikipediaによると1996年ごろに登場したとあるから、自分の記憶は間違っていなかったらしい。

 その後、すっかり自分も忘れていたのだが、実はいろいろあったようだ。

 サザエボンは本来、大阪の十三(じゅうぞう)に出没する“TOY魔人”という謎の人物が、すべて手作りで少量販売していたものだ(前述のTBSの番組に出ていたのも当人だった)。

 たぶん本人は洒落でつくっていたのだろうが、一部でマニアックな人気を呼んでいたサザエボンをタイセイという企業が量産化を始めてしまった。

 これは大問題だ。まず、原作の著作権者の許可をとっていないこと。それはもちろんオリジナルをつくったTOY魔人も同じなのだが、手作りで少し売っているだけということで著作権者も大目に見ていたのだろう。事実、赤塚不二夫は「最初、見たときは面白いと思った」そうで、「100個、200個作っているだけなら」黙認するつもりだったというニュアンスの発言をしている。

 それが、企業が営利目的で始めてしまっては、いくらなんでも限度を超えているだろう。その後、長谷川町子美術館や赤塚不二夫らが訴訟を起こしたのは当然のことだ。

 ただ、問題はサザエさんとバカボンの著作権者は確かに彼らだが、『サザエボン』の著作権者はTOY魔人だとうこと。こういう場合、別の著作物を元にしているから二次的著作物と呼ばれるが、確かにTOY魔人にも著作権は発生する。

 だからタイセイは、サザエさんとバカボンの著作権者だけでなく、TOY魔人からも本来は許可を得なければならなかったのだ。

 それなのにまったく無断でアイデアを盗用し、営利活動を始めるとはタイセイに弁解の余地はない。実際、訴訟に敗れ、販売禁止命令を出された。

 ちなみに、TOY魔人のほうは今でも販売を続けているらしく、けっきょく元の鞘に納まった感じだ。

 ただ一部の情報によると、TOY魔人でさえ他の人のアイデアを元に作ったともいわれている(Wikipediaには、タレントの松本人志が最初に言ったと書かれている)。実は、元の考案者もあいまいなままのようだ。

 このサザエボンの事例は、著作権を考えるうえで興味深い二つのポイントを提供してくれている。ひとつは、二次的著作物の権利について。そしてもうひとつは、原作者によるそれの黙認についてだ。

 TOY魔人の場合も、厳密には確かに著作権侵害に相当する。よくマンガの同人誌やフィギュアでも同様のことが問題になるが、現実には原作者の側が黙認する場合も多い。

 なぜなら、それらはファンが楽しみでやっていることだからだ。それに、そうしたものが結果的に原作のプロモーションにつながることも多い。

 さらに、まったく派生物が生まれないというのも、作者としても寂しさを感じるものだ。だから、洒落でやっているTOY魔人のような場合は黙認してあげてもいいのではないかと思うのだが、どうだろうか。

投稿者 KATANA : 2006年09月05日 17:36

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コメント

サザエボンは確かジャンプ放送局の読者投稿が全国に広まる始発点だったと思う。
当時小学生(15年くらい前)だったが、またたくまに学校中に広まった覚えがある。

投稿者 匿名 : 2006年09月07日 12:53

確かに、10年前よりさらに古いみたいですね。
自分も投稿してから、そういえば
96年どころか90年前後から話題になっていた気がしていました。

#あの頃のジャンプ放送局はすごかったですね(笑)

投稿者 KATANA : 2006年09月08日 13:14

つい最近もアクアプラス(ToHeartなどリーフの親会社)が、自社ソフトの2次著作物に関する規定を改定しました。主に「同人ショップなど、第3者経由の販売の禁止」です。(サークルのイベント直接販売は引き続きOK)
 元々リーフは同人で人気が出た会社だけに同人に関しては理解があるメーカー(コミパなど作ってますから)なのですが、それはファンの「作品愛」を感じていたからこそなのかもしれません。ですが、虎の穴などがここまでシステム化、一般化、商業化してしまった現在では「企業が行う模倣品の公然販売」と言われても仕方がないのかもしれません。何らかのタガを嵌めるという意味で、今後もこういった二次著作物に対する取りしまりを行う企業は増えそうです。

投稿者 pp : 2006年09月08日 21:34

いやあ、やはりビジネスの論理が入り込むとややこしいことになりますね。

確かに私自身、一般の書店にまで同人誌が並んでいるのを見て、
「おいおい」とさすがに思いました。

でも、アクアプラスもまだユーザーフレンドリーといえるレベルですよね。
なんとか、よき伝統を守っていってほしいものです。
逆に、企業の側は利益目的で無茶をするのはやめてくれればいいのですが。

投稿者 KATANA : 2006年09月09日 15:34

20年程前に松本人志が関西ローカルの「4時ですよーだ」という番組の「笑道しませう」とコーナーの中で披露したネタが元。
視聴者と松本人志が習字で書いたネタを披露して、どちらが面白いかを競うコーナーで、視聴者が文字で書いていたのにもかかわらず、松本が絵(サザエボン)を描いて笑わせるという卑怯なネタを使ったのが最初。

投稿者 関西人 : 2006年12月06日 20:02

20年程前に松本人志が関西ローカルの「4時ですよーだ」という番組の「笑道しませう」という木曜のコーナーの中で披露したネタが元。
視聴者と松本人志が習字で書いたネタを披露して、どちらが面白いかを競うコーナーで、視聴者が文字で書いていたのにもかかわらず、松本が絵(サザエボン)を描いて笑わせるという卑怯なネタを使ったのが最初。

投稿者 Anonymous : 2006年12月06日 20:05

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