2006年05月19日
相次ぐ情報流出などのセキュリティリスクによって完全に悪者にされてしまっているWinnyだが、意外なところから助け船が出された。
ISPのぷららがWinnyの通信を完全にシャットアウトしたことに対して、総務省が待ったをかけたのだ。なんでも、特定のアプリケーションの通信を完全に遮断することは、通信の秘密の侵害に当たるそうだ。
確かに、自分のよく使っているソフトがISPから一方的に使用不能にされたら、ユーザーからしたらたまったものではない。ISPはなんやかんやと理由付けするだろうが、そもそもWinnyそのものが違法かどうかはまだはっきりとしていないのだから、ISP側の独断で特定のアプリケーションに対して“いい/悪い”を判断する権限などないはずである。
その点、電気通信事業法に違反するという総務省の判断は正しいといえる。Winnyに逆風が吹きつづけている状況だけに、こうした判断を周りに流されずにきちんと下せたのは高く評価できる。
ISPはあくまで通信の仲介者であって、トラフィックの中身を独自の判断で選別していいわけがない。それにもかかわらず、ぷららがあえて遮断に踏み切ったのは、要するにWinnyの通信が帯域を食ってしまうことが嫌だからだろう。
つまりWinnyのセキュリティリスクは、かえってISPにとっては帯域制限や遮断を行うための格好の言い訳となっているのだ。ぷららは情報流出を表向きの理由としているが、その実、回線の負担を軽くすることが本来の目的であることは誰しもが気付いている。
ファイル共有ソフトに限らず、ブロードバンドを活かしたコンテンツが増えれば増えるほど、現在のほとんどのISPが行っている「ベストエフォート型」のサービスは行き詰まっていく。こうしたなんともファジーなサービスを続けていくかぎり、ISPは帯域を食うアプリケーションやコンテンツに怯えつづけなければならないのだろう。
Winnyは、著作権だけでなくいろいろな面でも問題を表面化させてくれているのだ。
投稿者 KATANA : 2006年05月19日 21:48
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