2005年08月11日
悪コンディションの中、日本のサムライ――心からそう呼びたい――為末大がやってくれた。
世界陸上・男子400mハードルで堂々の銅メダルである。
準決勝、先着順では通過することができない。祈るようにして後続の組を見守るなか、なんとかタイム順で拾われた。このときの、 為末がほっとしたような表情も忘れられない。
そして、迎えた決勝。激しい雨と風という、まるで熱帯のスコールのような環境のなかでも為末は慌てなかった。 スタートでフライイングがあり、仕切り直しになっても集中力が切れない。
いいスタートから、序盤はいつもどおり先行する。厳しい環境にあっても、為末のフォームは崩れていない。
そして、最後の100m。トップで入ったものの、課題としていわれていた終盤でのスタミナ切れがまだ克服できていなかったのか、 後続にどんどん詰められ、ついには抜かれてしまう。
しかし、為末はあきらめない。最後の最後まで必死にくらいつき、転倒覚悟のフィニッシュ。
息を切らせながらも、ディスプレイを見つめる為末。そして、歓喜のときが訪れた。
最後の最後、1レーンのカーロンをかわしての銅メダル! 喜び、涙をみせる為末が本当に印象的だった。
この4年間、周りが想像する以上に過酷だったのだと思う。不調、父の死、プロ転向、怪我……。それでも、 為末大はこのすべてを乗り越えて表彰台という快挙を達成した。称賛しても称賛しきれない。
私としても、感動の瞬間をテレビを介してとはいえ生で見ることができ、心から「夜遅くまで起きていた甲斐があった」と思ったものだ。 為末の涙、笑顔の両方のおかげで、久方ぶりに感動させてもらい、さらに勇気・元気を分けてもらった。
ただ人間の欲は深いもので、こうなると「さらにいい色のメダルを」と思ってしまう。為末本人もその気のようだから、2年後の“ホーム” 大阪大会がなんとも楽しみである。
そして、3年後の北京も――。
投稿者 KATANA : 2005年08月11日 23:38
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