2005年07月17日
イタリアのサッカー界がまたしても揺れている。財政上の問題で、
昇格したはずのトリノと柳沢の所属するメッシーナがセリエAへの登録を拒否されたのだ。さらに、
下のセリエBではペルージャとサレルニターナも同様の危機に陥っている。
近年ヨーロッパでは、多数のクラブの財政状況があまりにも酷く、倒産してしまうケースまで出ていることから、 プロリーグに参加するための財政基準を厳しくする傾向が強まっている。特にイタリアがそうだ。
これは、プロリーグを健全に運営していくためには致し方のない面もある。しかし、 そもそもクラブの収支が悪化する原因を解決しないことには、どうにもならない。財政状況が悪いクラブを排除するだけでは、 やがてはリーグに所属するチーム数自体が減少する可能性もあるからだ。
原因の一つとして、やはり選手への報酬の高騰化が大きい。多くのクラブが借金で苦しむ一方で、 年間10億円前後を稼ぐ選手がヨーロッパにはごろごろしている。ボスマン判決によって契約切れ選手の移籍が自由化し、 給料の高騰に対してなんら有効な策をとっていないのだから、そうなって当然というものだ。
そろそろサッカー界も、アメリカのプロスポーツを見習ってサラリーキャップ制度を導入すべきではないだろうか。また制度的に、 選手の移籍自由化を部分的に制限することも必要だろう。
もちろんそういったことをした場合、一方的に損をするのは選手の側だ。しかし現在の厳しいクラブの状況、そして将来的なことを考えたら、 選手にとっても必ずプラスになるはずである。なぜなら、所属するクラブが消滅してしまっては、給料も何もあったものではないのだから。
それと同時に、クラブ間の格差のことも考えなければならない。年間数百億円を稼ぐビッグクラブがある一方で、 数億円の資金のめども立たずに消えていくクラブもある。プレミアやブンデスでは、 テレビの放映権料などをリーグの側から各クラブへ配当する形をとっているが、今後は格差をなくす方向でさらに強めていく必要があるだろう。 場合によっては、選手獲得に関してウェーバー制のドラフトを導入したほうがいいかもしれない。
クラブがなければプロ選手の生きる場所がなくなるように、リーグがなければクラブの生きる場所もなくなる。 ビッグクラブは近視眼的に自身の利益を優先するだけでなく、もっとリーグ全体の未来のことを真剣に思案すべきだ。
今回はイタリアが話題となったが、これは同国だけの問題ではない。ヨーロッパ、 引いては世界中のサッカー界が考えなければならいことだろう。
投稿者 KATANA : 2005年07月17日 20:45
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