2005年07月18日
iTunes Music Storeの日本版提供に向けて、アップルは着々と準備を進めているようだ。
このiTMS、米国ではなんと1曲0.99ドル(110円)という低価格で販売されている。海外でもっとも高い英国版でさえ、0. 79ポンド(155円)だ。
アメリカでは今や、CDのアルバムでさえ10~15ドル(1,100~1,650円) で手に入るのだから驚くに値しないのかもしれないが、日本の、たとえばソニーのbitmusicが1曲210円で提供していることを考えると、倍近い差がある。しかも、 総じて日本の音楽配信は著作権管理がきびしく、はっきりいって使い勝手が悪い。
もちろん為替レートと実際の物価には差があるが、それにしてもこの差はなんだろう? 日本が高すぎるのかiTMSが安すぎるのかは判断の難しいところだが、問題なのは後者の場合だ。
消費者からすれば、安いに越したことはないだろう。しかし、それはあくまで短期的なことにしかすぎない。
もし一部で報道されているようにアップルがiTMSは赤字覚悟で、 利益はあくまでiPodの販売から出すというシステムでやっている場合、他の音楽配信ビジネスが価格面で太刀打ちできないのは当たり前だ。 ソニーのように自社グループで音楽プレーヤーを提供することができるのなら、アップルと同じ戦略をとることも可能ではあるが、 純粋な音楽配信サイトはもうどうにもならないだろう。
このままでは、欧米が実際にそうなりつつあるようにiTMSの独壇場になる。こうなると、独占の弊害が出てくることは想像にかたくない。 価格をつり上げることも、サービスの改善を抑えてコストを減らすことも思いのままだ。
しかも、音楽プレーヤーのビジネスと繋がっているのだからたちが悪い。事実、iTMSを有効に利用したかったらiPodを買うしかない。 アップルは、音楽配信と音楽プレーヤーの両分野で独占体制を築くことが可能な立場にいる。
おそらく、自社で音楽配信を行っていることも多い日本のレーベルがiTMSと楽曲ライセンスを結ぶのを渋っているのも、 上のようなことを危惧しているためだろう。特に、音楽プレーヤー事業も手がけているソニーはその傾向が強いはずだ。
今回の話題はあくまで推論である。しかし、かぎりなく現実に近いものでもあるはずだ。今後、われわれ消費者や国内企業、 そして公正取引委員会はアップルの動向を注視すべきだろう。あとで後悔しないために。
投稿者 KATANA : 2005年07月18日 17:23
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